戦国時代、武器として使われていた火縄銃。主に長篠の戦いで織田信長が使用したことが有名ですよね。
そんな火縄銃の値段がいくらくらいなのか、皆さんはご存知でしょうか?
現在の値段を調べてみた所、火縄銃一挺約5万円。安いもので1万円(レプリカ)で売られているようです。
しかし、戦国時代に売られていた火縄銃は一般人にはとてもじゃないが簡単に手が出せないほどの値段だったのですよね。
今回は戦国時代当時の火縄銃の値段について紹介していきたいと思います!
種子島に伝わった当時の火縄銃の値段について
1543年、種子島に火縄銃が伝来しました。当時火縄銃の存在は日本にはなくどこに行っても生産は行われていませんでした…
そのためこの時火縄銃に興味を持った日本人はとてつもなく高い値段で火縄銃を譲り受けます。その値段なんと、一挺1000両!!!!
現代のお金でわかりやすく換算すると種子島伝来時の一両の値段は約1万1500円だったため、火縄銃一挺は現代の値段で1150万円となります。
サラリーマンの平均年収を400万円とすると、火縄銃をたった1挺購入するためだけに約3年かかってしまう計算ですね。
しかも当時の火縄銃は実践で使用するには殺傷力がしょぼすぎて使えるものではありませんでした。それ以前にたった一挺では話になりませんが…(^^;)
長篠の戦い当時の火縄銃の値段
1150万円の値段でポルトガル人から火縄銃を譲り受けた後、火縄銃は徐々に全国に広がり日本国内で自家生産されるようになります。
もっとも火縄銃の生産地として有名なのは堺ですよね。
織田信長は鉄砲の生産地である堺や近江をおさえ自家生産することにより火縄銃の値段を1挺50万円まで抑えます。
ポルトガル人から譲り受けた値段である1150万円の23分の1の値段となったのです。
相当安くなりましたよね~、奮発すれば一般人でも買えるかな~くらいの価格となりました。
しかし、長篠の戦いで信長が使用した火縄銃は約3000挺。もともと1500挺は信長が所持していたため新しく新調したのは残りの1500挺なのですが、それでも50万×1500で7億5000万円もの費用を長篠の戦いで使用したという事になります…
これは火縄銃本体の値段のため弾薬や火薬の値段を足し合わせると…考えただけでやばいです💦
地域によって値段は違う!?
実は、同じ時期であっても火縄銃の値段は地域によって異なりました。
さきほど火縄銃の値段は長篠の戦いの当時50万円といいましたが、それはあくまで織田家勢力内が50万円なだけであって武田信玄や上杉謙信といった他の大名家の支配下ではまだまだ非常に値段が高くなかなか簡単には手が出せないものでした。信長のように3000挺もの鉄砲を集めることは不可能だったでしょう。
上杉謙信の勢力下では火縄銃の値段は250万円だったそうです。
織田信長は鉄砲の生産地を支配下におさえ、楽市楽座や関所撤廃といった豊富な資金を得るための政策を行ったからこそあの長篠の戦いが実現できたんですね☻